料理人①:美術批評家 矢田滋
評価鍋忘年会

このたび、GALLERYAN ASUKAYAMA(以下:ギャラリアン)はイオリP食堂を会場に美じゅつか食堂 <美術批評家:矢田滋と評価鍋忘年会>を開催します。


誰もが知る15世紀後半のダヴィンチ絵画作品「最後の晩餐」やゴードン・マッタ=クラークが1971年に開いたレストラン"FOOD"、現在、活躍を続けているリクリット・ティラバーニャの料理を振る舞うパフォーマンス、ダナ・シャーウッドのフードカート作品など思い起こすと単純ではないものの食べ物と芸術との関係性を考察する作品や活動が幾つも存在します。


他方、国内社会を見ると話題料理店に人々が並ぶ光景や利便性向上とともに増加する食品廃棄、メディアで取り上げられ関心が高る子ども食堂などなど芸術的理論の題材として、また表現行為や創造性の動因としても有力な事象が溢れているのではないでしょうか。


美じゅつか食堂とは、調理設備を備える空間、つまりスモールスケールのジェネラルな食堂においてアーティスト(アート・ワールドの住人:ギャラリスト、批評家、学芸員など)やその親、およびアート愛好家の人々に対し考のある食事やそれを通じて含意ある言葉が生み出される場を提供するためギャラリアンが社会活動"寄り"に企画し取り組むものです。オルタナティブでコレクティブな活動が注目される昨今、別の側面からは閉鎖コミュニティーが隣接してる様にも伺えます。今日、芸術にしかできないことをアート・ワールドの住人が社会に向かって積極的に提示するに"食べ物"から学べることが少なくないはずです。


この美じゅつか食堂を一種のフードシアターとして捉えることで"食べ物"と"人"と"芸術"の繋がりによって"考"の共有の有効な手段として機能させ、都内は勿論のこと日本各地、しいてはSNSプラットホームとの相互作用的な関係のなかで散発的な展開であろうとも広がることを望んでいます。


2018年暮れ。下記の通り、美術批評と食べ物と共にさまざまな言葉を追いかける美じゅつか食堂を開催します。参加者の方が持参した食材を矢田が評価することで出来上がる鍋をつつく忘年会。当日は超合金美術批評座標系/研究会での矢田評論録音音声をバックミュージックとして会場に流します。アート・ワールド最前線で活動・活躍されている皆様のご参加をお待ちしております。


日程:2018年12月13日(木)

時間:18:30~22:00 (LO21:30)

参加条件:

鍋用食材を1人前、1品ご持参下さい。矢田がその食材を評価します。不採用になる場合もございます。悪しからず、ご了承ください。

※矢田は人参を持参。その他、飲み物等持込はご遠慮下さい。

入場料:無料(ドリンク別:¥300~)


会場:イオリP食堂(東京都豊島区巣鴨4-35-2 B1)

備考▷グループプロダクションのイオリプロダクションが運営する飲食店。今日の東京で見つけることが出来ない"食べ物"を軸に据えたコミュニティ性とオルタナティブ性を合わせたカルチャー&アートなフード系スペース。